口から肛門までの器官を、チクワ状に伸ばせば一本のパイプになる。このパイプは、食餌を通じて外の世界と接している器官である。パイプはU字孔になっており、常時8ℓ〜9ℓの水が入っている。そのために外から空気(酸素)が入らないような機構になっている。少しでも酸素が入るとすぐに外に排出される(ゲップの症状)。
腸内には100兆個を超える微生物(細菌)が住み着いている。この微生物は酸素を必要としない嫌気的な生き物である。ところが、食品添加物や残留農薬などの過酸化物が食餌として取り込まれ、腸内に入ってくると嫌気的な環境が崩れて好気的になることを余儀なくされる。微生物にとって腸内の環境が好気的になると生存条件が侵されることになり防衛のためにさまざまな過剰毒素を出す。このような状況を「自然医学」では腸内異常発酵と称している。
腸内異常発酵の悪化は、臭い便や臭いオナラで余地できる。いわば危険信号である。腸内微生物の出す過剰毒素を放置しておくと、腸内だけではなく、隣接している肝臓にまで毒素が運ばれることになる。肝臓は解毒に追われ、その限界を超えるとその先の代謝系全体にまで影響が拡大していくことになる。